創業・融資のお話

銀行が貸してくれなかった?金融機関の融資の際の事情を知ろう!

011329bca08071222482e4ee28d0a7f4_m

金融機関はなぜ『雨の日に傘は貸さない』と言われるのか?金融機関側の事情を知ろう!

 

事業を営んでいて緊急で事業資金が必要になった時、金融機関に融資をお願いして断られて嫌な思いをしたことはないでしょうか?

または、そういった貸してくれなかったときの話を聞いたことがあるかもしれません。

 

冷静になって金融機関担当者の立場で見ていきましょう。

 

金融機関にも重要な基準となるルールがあります。金融庁が公表している金融検査マニュアル(別冊)中小企業融資編です。

 

金融機関は金融庁や監査法人の監督のもと適正な事業運用を要求されます。

 

この金融検査マニュアルは、簡単にいうと金融機関が融資先企業をどういう基準で評価すべきかを記している資料になります。

逆に考えると、この金融検査マニュアルの基準を知ることで融資担当者の気持ちが解るということにもなります。

 

では、金融機関はどのように融資先企業をみているのでしょうか?

 

このマニュアルの中には融資先の企業を『正常先』『要注意先』『要管理先』『破たん懸念先』『実質破たん先』『破たん先』の各段階に区分する事が書かれています。

 

名前だけ見てもだんだんリスクが高い融資先になっている事が解ると思います。

具体的にこれらの区分に分ける際には様々な業績等の要因をもって区分していきます。区分の基準については、またの機会にさせてもらいます。

 

『貸倒引当金』という言葉はご存知でしょうか?

 

これが金融機関側にどう影響するかというと、回収可能性が低いと思われる融資先には、あらかじめ回収できなくなった時のために、前もって一定額の費用を計上しておかなければなりません

 

各銀行が公式に公表はしていませんが一般的に言われているのが・・・

 

『正常先』『要注意先』・・・債権の無担保部分に対し0.3%~0.5%

『要管理先』・・・債権の無担保部分に対し15%

『破たん懸念先』・・・債権の無担保部分に対し70%

『実質破たん先』『破たん先』・・・債権の無担保部分に対し100%

 

をあらかじめ貸倒引当金(将来発生する可能性のある損失の見込み計上)として、計上しなければなりません。

 

わりにくいかもしれないので、具体的な例を挙げると・・・

 

例えば『要管理先』に1000万円を無担保で年利3%で融資したとします。

 

その取引のみの金融機関の損益(年間)

売上・・・10,000,000円×3%=300,000円

費用・・・10,000,000円×15%=1,500,000円

損失・・・  -1,200,000

 

つまりこの条件で貸出したのでは貸した瞬間に赤字になってしまうということになります。

 

会社の事業活動に置き換えると、1,500,000円の仕入を行って、300,000円の商品を売っているのと同じですね。

この条件で商品を売ってくれと言われても、売りたくても売れないという状況になります。

 

【結論】金融機関側には数値的な根拠と、それをもとにした事業を継続するための仕方のない理由があったということになります。

 

融資を希望する企業は少しでもこの企業格付けを上位区分にあげるためのプランを、日々の事業を行う中で考える必要があります。

 

まずは自分の業績を知り、向上させ、実現可能性の高い事業計画を作成し、かつ、相手を知ることで企業と金融機関は長期的に良好な関係を築けるはずです。

 

融資の際の色々な事情はあると思いますが、良好な関係を作っていきましょう!

カテゴリー