創業・融資のお話

開業の借入時に必要な自己資金の定義とは?

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日本政策金融公庫の開業融資の『自己資金』と考えてもらえる範囲はどこまでなのでしょうか?

狭義的かつ原則的に自己資金というと、『今までその事業を将来行うために毎月・毎年小さな金額でも貯金をしてきた資金。それを客観的に第三者が確認できる資金。』です。

コツコツ貯金してきた資金。この定量かつ定性要因である事柄ですが、驚くほど金融機関は重要視しています。

 

これをクリアしているとポイントが高いです。

 

しかし、案外最初の打合せ時によくあるやりとりがあります。

【初回時】

相談者Aさん
自己資金の500万円は自分で準備しました!

そうですか。しっかり目標に向かって貯めてきたんですね。良いですね!
相談者Aさん
・・・笑顔

【融資面接直前の打合せ】

とりあえず最初の面接ですね。緊張しますよね。自己資金を証明する通帳のコピー等準備できましたか?
相談者Aさん
・・・実はあの自己資金の話ですが・・親から一時的に借りてるんです。昨日いつ返してくれるの?と言われました。いけますかね?

・・・汗、さて、プランを練り直しますか

この方の例は、親から一時的に借りていて自己資金要件を満たすようにしようと考えたのだと思います。

しかし、通帳の推移等まで見られるということは想定していなかったというパターンですね。

どういった経緯で資金が貯蓄されてきたかということは重要なポイントになります。

人によっては資金の源泉はどうだろうが同じお金であって、要件以上の資金を準備したのにいいじゃないか?と思われる方もいらっしゃいます。

これについては『開業時の借入額の1/3の自己資金が本当に必要なのか?』の後半で自己資本比率の話で似たような話を記載しました。

自己資金と言っていたものが一時的な見せ金で返済の必要性のある資金であったり、全額すぐに返済しなければならない資金であれば、会社の自己資本比率等が悪化し安全性は失われてしまいます。

返済義務のある資金であれば銀行借入金と同じく、経営計画書の利益からの返済に組み込んでいないといけません。

 

ただし、現実問題そんなに数年間夢のために自己資金の準備をしてきた方はそうはいらっしゃいません。

そこで・・・

公式な基準ではありませんが、私が見てきた自己資金として認められるケース・認められないケースを整理してみます。

自己資金として認められたケース

① 毎月毎年少しづつ貯めてきた預金等(客観的に証明ができる事)

② 趣味の物品(車等)を売却して得たお金

③ 親等からから贈与してもらったお金(客観的な証明が重要)

④ 生命保険金等の取得により得たお金(他の要件等ケースによる)

⑤ 相続して得たお金

⑥ 当初親からの借入だったが、事業計画プラン作成中に自己資金が不足してきたため、贈与契約により贈与してもらったお金

等々・・

 

自己資金として認められなかったケース

① 親等からの借入金

 

・・・あれ?認められなかったケースがあまりなかったという結果。

 

考えてみると、他の方から聞いたりした情報より、私が携わった案件はグレーゾーンの認められたケースが多い様な気がします。

つまり、グレーゾーンの判定はある程度広く他の要件等や、個々の事情によりケースバイケースでといったところでしょうか。

どちらにしても、創業のある程度前の段階から専門家に相談しておくことが重要かと思います。

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