創業・融資のお話

開業時の借入額の1/3の自己資金が本当に必要なのか?

1555462_677934552301274_163895119108649818_n

日本政策金融公庫で開業時の融資を受けるうえで、自己資金はいくら用意したらいいのか?

 

これは開業のサポートをしていると、本当によく質問に上がってきます。

さらに最近は様々なネット等で『自己資金が1/3程度あれば借りることができる』という情報も、いたるところで掲載されています。

 

さて実際の状況はどうなっているのでしょうか?

 

もっとも最近のデータでは、日本政策金融公庫総合研究所が2014年度の新規開業の実態調査発表をしています。

 

①開業必要資金の内、自己資金の占める割合

 

2014年度の開業時の資金調達状況ですが、平均データで開業資金の全体に占める自己資金の割合は約24%だったという結果になっています。

 

②開業必要資金の内、金融機関等からの借入の占める割合

 

また、資金調達状況の平均データで全体に占める金融機関等からの借入の割合は約63%という結果になっています。

後者の側面からさらに全体を自己資金と金融機関等からの借入のみと仮定して比較してみると、自己資金の割合は27%ということになります。

 

【データ結果】日本政策金融公庫で開業時の融資での準備したい自己資金

①、②のデータ基にすると、開業必要資金の内の約24%、金融機関等からの借入比較でいうと27%を自己資金としているという結論に至ります。

 

つまり巷でよく聞く『自己資金が1/3程度あれば借りることができる』という話も、実際の数値的結果を見ても一定の合理性があるということになります。

 

数値的根拠も確認しました。さて実際の現場の状況はどうか?

上記で33%の数値的根拠をデータで確認しました。

ただし、融資成立の絶対条件ではありません

 

実際、私もかなり低い自己資金の状況のお客様の支援を成立させてきました。

これもあくまでのその他の要因と同様、一つの要因だということを示している証拠です。

 

あくまでも、開業時の借入を成立させるための基本的な条件の一つということになります。

 

また別の側面から考えると、この1/3の自己資金の準備という話は、企業の理想的な自己資本比率は何パーセントか?という話にも繋がります。

 

一般的に自己資本比率は、自己資本(自己資金+※過去の累積利益)を、他人資本(借入金等)+自己資本(自己資金+※過去の累積利益)で割ると算出できます。様々な見解はあるかとは思いますが、理想は40%を超える数値と言われます。

 

単純に返済する必要のない資金で会社が回っている方が安全ですよね。

 

開業の借入金の話で、全体の必要資金の内の33%程度は準備したほうが良いという話は、自己資本比率の話から考えても一定の合理性があります。

自己資本比率(返す必要のないお金)が33%程度からスタートする方が、会社経営を行う上で生まれる利益から返済する金額が多すぎないから、倒産可能性が減少して安心じゃないですか?ということですね。

 

しかし、今までの相談者の中で、初回のヒアリング時によくあるのが、

開業の相談者Aさん
出来れば開業時の自己資金は0円で全額借入を希望します。昔からこの事業で開業するのが夢でした。技術はあるので自信はあります!
夢があったなら少しはそのために貯めてるお金があるんじゃないのかなぁ・・汗

 

このやりとり非常に多いです。

そこから、軌道修正で何とかしていく苦労も一興です。

 

写真は日本政策金融公庫 高松支店さんの看板の『一期一会』。いい言葉ですねぇ。

カテゴリー