創業・融資のお話

創業融資を受けやすいのは法人事業?個人事業?

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たまに創業融資の話で法人設立してから申請した方が通りやすいのですか?と聞かれますが真相は?

 

相談者Aさん
どこかで法人を設立してから融資を受けた方が、信用力が高いから借りやすいと聞いたことがあるのですが実際どうですか?
経営が数年間継続してその経緯があって事業融資を受けるのであれば少しは分かりますが、創業時はむしろ法人が若干不利になる事もありますよ!

 

こんなやり取りを時々することがあります。

 

日本政策金融公庫のHPではこれについてふれた内容が掲載されています。

Q4  個人での創業で融資申込するのと法人での創業で申込するのに違いはありますか。

A4

融資申込について、個人と法人とで大きな違いは特にありません(法人で申し込む際には履歴事項全部証明書または登記簿謄本が必要になるくらいです)。融資を受けるうえでどちらが有利ということはありません。

~日本政策金融公庫HPより~

 

このように大々的に特に法人が有利という話は無いと公表しております。実際担当の方とのやり取りでもどちらかが有利になるという話も出たことはありません。

 

また次のような回答が公庫のHPに以下の様に同様に掲載されています。

 

Q3 法人設立のための資本金の払い込みにあてる資金の融資は受けられますか。

A3

日本公庫 国民生活事業は事業資金(店舗、機械などの設備資金、人件費や仕入などの運転資金)をご融資する機関ですので、資本金の払い込みに使う資金については対象外となります。したがいまして、法人を設立して創業する場合は、設立登記後の法人がご融資の対象となります。

 

この回答は法人の設立時に必要な資本金に充てるための融資はしませんと書いてあります。

言い換えると資本金のための融資枠は確保しませんとも読み取れます。

 

これらを踏まえて考えてみます。

 

【結論】創業融資の場合の法人と個人の有利不利は無い。あるとすれば設立資金等の必要な法人形態の方が、資金が必要な時期には手元資金が減り若干不利になる。

 

仮に手元資金が200万円あったとして、借入希望額が400万円だったとします。

個人であれば、そのまま手元自己資金が200万円ありますが、これが創業時から法人設立するパターンならどうでしょうか?

 

手元資金が200万円、借入希望額が400万円は同様だったとします。ここから、株式会社設立のためにかかる費用が一般的に30万円弱で、資本金を仮に100万円で設定したとします。

そうすると、手元資金が200万円から、資本金の100万円と手許現金が残り70万円になります。結果、手元資金が合計170万円であり、30万円の自己資金が減少したことになります。

 

通常、すでに一部の設備投資を自己資金でまかなっていた場合は、その金額を自己資金と考えてくれます。

しかし法人設立費用に関しては、通常自己資金と考えません

つまり、若干ではありますが融資限度額が減少する可能性があるということになります。

 

上記の事を踏まえて、創業融資時の事業形態を検討してみましょう。個人的には創業時は取引先等で対外的な法人の信用力が特に必要な事業でなければ、個人事業形態も十分ありだと思います。税務面から見ても消費税の原則2年間の免税の話もありますしね。

例えばネット販売事業者等であれば、自社の安定性を示すためにあえて法人形態で資本金を開示するといった話もあります。

参考にしてみてください。

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